ロードバイクで颯爽と現れた細身のお客様。
よく見ると細身ながら全体的に引き締まった体格で、外見からも体幹の強さが伺えます。
かなりのロード乗りとお見受けし、最初ロードバイク用のサングラスをお求めかと思いきや、お客様のご要望は違っていました。
なんとお客様はパイロットでした。
精悍な顔つきも納得できます。
お客様の目的は、お仕事で使用する度付きサングラスのご相談でした。
お話を伺うと、これまでOAKLEY（オークリー）のレーダーロックをクリアレンズで度付き作成し使用していましたが、なかなかしっくりいかず悩まれていたそうです。
お客様が悩まれていたのは主に３つ。
１、視野は全体的に広いが、上方視野がフレームにかかり見にくい。
２、快晴の時はいいが、悪天候時に空と海面の境目が視認しにくくなる。
３、空が白くなる薄曇りの時に空と雲の間が分かりづらくなる。
１はフレーム、２と３はレンズでの問題のようです。
一つ一つ改善策を考えます。
スポーツサングラス「OAKLEY（オークリー）」は、世界で活躍するアスリート達に最も使用されているサングラスです。
万人が使用してもオークリーの性能を享受できるよう緻密な計算によりフレームが形成されています。
ただ、それが万人に向けたものとしても使用環境や顔の形状により目的に合わない場合もあります。
お客様の場合、左右や下方の視野は充分確保できますが、上方になるとフレームの”太さ”が邪魔になり見にくい状態になっていました。
これは一般的なスポーツでは感じない不便さです。
だからといって使用中のOAKLEYのレーダーロックが、パイロットサングラスとして向いていないわけではありません。
お客様の顔の大きさ、使用環境、視認時の首の振り方など、総合的にみてお客様に合っていないだけです。
だとすると、フレーム選択はお客様の着けた時の感覚に委ねられます。
目的に見合うフレームを踏まえつつ、お店にあるフレームを一通りかけ比べていただきました。
その中でピタッときたのが、OAKLEYのLIZARD（リザード）。
奇しくもお客様の目的に合うフレームはサングラスではなく、メガネフレームのモデルでした。
ヘルメットを持参するわけにもいかないので、ヘルメットを着けたイメージで試着し何度も上方を確認します。
一番視野の中に入らず、気にならなかったのがこのモデルでした。
空での使用を考慮して、偏光レンズとネオコントラストの２種類のレンズをご提案しました。
空からの光を抑えるには偏光レンズが向いていますが、それだとレンズカラーが濃くなり、変わりやすい天候では使いづらいです。
かといって薄い偏光レンズだと偏光機能が低下してしまうので、これも目的には合いません。
そもそも”防眩”においてはヘルメットにシールドが装備されているので、この場合は偏光レンズである必要なしと判断しました。
次にネオコントラストです、もともとクリアレンズを使用していたので、目的としてはこちらの方が合うのかも知れません。
視力をお測りし、矯正した状態でネオコントラストのサンプルレンズを用いて実際の見え方を体験していただきました。
ちょうど雲の多い快晴時でしたので、雲の隆起が認識しやすく、空と雲のコントラストも明確に見えます。
空、雲、山、鳥、道路、建築物、一つ一つ確認しながら、ネオコントラストのクリアな視界を大変気に入っていただけたご様子。
今回は、このネオコントラストでお作りすることにしました。
お渡ししてから数週間後、実際に訓練で使ってみたそうです。
「今まで悩んでいたものが全て改善されて、とてもよく見えます！」とお喜びの言葉をいただきました☆
パイロットの中には、メガネ装用者やコンタクトレンズの使用者も少なくないので、このレンズを勧めてみますと仰っていただきました。
ありがとうございます✨
ご提案するレンズがお役に立てるほど嬉しいことはありません(^ ^)
確かに防眩フィルターレンズ「ネオコントラスト」は、夜間使用もできるのでパイロットに向いたレンズといえます。
私自身、今回の事例でいい気づきを得ることができました。
F様、この度はありがとうございました。
ネオコントラストは度無しもありますので、使用中のサングラスのレンズを入れ替えることもできます。
このような新たなご提案ができるのも、F様とのご縁があったからです。
改めて感謝申し上げます。
そして、今後ともよろしくお願いいたします！！
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【OAKLEY パイロット用度付きサングラス】
■フレーム
OAKLEY LIZARD
OX5113-01 54□
サテンブラック
■レンズ
KODAK1.60ネオコントラストSP
6c PP（パワープロテクト付き）
■加工代
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